タカノフーズのあゆみ

2003 2005 全国営業所・自社工場の再構築

平成15(2003)年3月、WHO(世界保健機関)は重症急性呼吸器症候群(SARS)集団発生と緊急発表、世界的流行となり日本も騒然となりました。4月には日本郵政公社、産業再生機構が発足。17年3月、日本国際博覧会(愛知万博)が開催。同年4月には個人情報の取り扱いやプライバシーの保護を目的とした「個人情報保護法」が全面施行となりました。

この時期の日本経済は、製造業を中心とした企業収益の改善、設備投資の増加など景気にやや回復傾向が見られましたが、食品業界は、低価格競争や原料および原油高騰による資材のコストアップ、さらに定率減税の縮小など、明るい見通しがあるとは言い難い状況でありました。

当社は、こうした状況下、平成15年から17年にかけて、郡山営業所、新潟営業所、金沢営業所、岡山営業所、熊本営業所を開設し、また、関連会社として、タカノフーズ栃木㈱を設立し、さらなるネットワークの再構築を進めました。

納豆事業では、平成16年9月に、七つ目の自社工場である東北工場(宮城県加美郡)を本格稼働させ、二年前に稼働した岡山工場(岡山県加賀郡)と併せ、日本全国での増産体制を整えました。

豆腐事業では、同年7月に2つ目の自社工場である鬼怒川工場(栃木県真岡市)が稼働。その後、鬼怒川・筑波両工場で製造ラインの増設・入れ替えを行い、生産能力が約40%アップしました。また、翌年11月には、全国の受注業務の拠点集約と、納豆・豆腐の保管冷蔵庫の拡大、関東甲信越エリアへの輸配送を目的とした水戸物流センター(茨城県小美玉市)が稼働しました。

  • 東北工場
  • 鬼怒川工場

この間、新商品開発も活発で、平成16年8月には、通常の納豆より食物繊維を強化した新商品「食物繊維のおいしい納豆」を発売しました。同年9月には、消費者の健康志向に応えるための納豆「糸の力」(ナットウキナーゼ高生産菌使用[特許取得])を発売。主に首都圏を中心としたエリア限定の発売でしたが、お客さまの支持をいただき、東北、九州地区をはじめ、特に近畿地区では大きな伸長がありました。

一方、豆腐においては、納豆に次ぐ第二の柱に育てるべく「おいしい豆腐」作りにこだわり、PRの効果もあって、当社主力のツインパック市場のシェアは大幅に伸長しました。また、平成16年7月、業界初の温豆乳製法を用いた充填豆腐「絹美人」が発売され、大ヒットしました。

平成15年、長い間使ってきた当社のCI「粒よりのおいしさ」から「おいしいからこの笑顔」に変更。

この時期は販売促進も活発で、平成15年4月には、豆腐業界初のテレビコマーシャル「おかめ豆腐」CM(森尾由美起用)を実施し話題となりました。同9月、「糸の力」CM、翌年4月「旨味/おかめ仕立て」CM、平成17年4月「絹美人」CMと積極的な商品の販売促進に力を入れました。

また、平成17年2月には納豆博物館(平成8年開館)への来館者が10万人を達成しました。

  • 「糸の力」
  • 充填豆腐「絹美人」
  • 納豆博物館開館10周年記念イベント